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ちきり伊勢屋

ちきりいせや

別名 · 白井左近

人情噺江戸人情の決着ほろ苦

死相を告げられた若旦那が、吉原と菩提寺を行き来する。

情景

易者の座敷。吉原の灯り。菩提寺の、棺桶の内側。

登場人物

あらすじ

  1. 左近が傳次郎に、来年二月十五日の正九刻の死を告げる。
  2. 亡父の業の報いだとし、残る日々は善行を、と勧める。
  3. 傳次郎は貧民に金を配り、遊里にも散じ、店の者に暇をやる。
  4. 命日が近づき、派手な葬礼の段取りへ——。

みどころ

聴くとき

予言の日付。棺に入っても続く、息と声。

結末

  1. 死装束で棺に入るが、死ねない。
  2. 引導を渡され、埋められそうになっても生きている。
  3. 「おい、あたしはまだ生きているよ」——予言が外れる。

オチ

死相の予言で身代を使い切る ↔ 命日に死ねない → 棺の中で「まだ生きている」。

サゲ

「おい、あたしはまだ生きているよ」

長編人情。易者部のみ『白井左近』で切る型あり。本線は棺中の生。 通しは死後の零落・再興まで続く人情。短い口演では棺・引導まわりで切ることが多い(武藤)。本線サゲは生きたままの棺。

ほかに