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鰍沢二席目

かじかざわにせきめ

別名 · 鰍沢雪の酒宴 · 月の輪お熊 · 晦日の月の輪

怪談江戸鰍沢山中夫婦状況暗め

鰍沢の一軒家に、身延帰りの旅人が再び立ち寄る。

情景

鰍沢の雪。囲炉裏。卵酒の湯気。廊下の、足音。

登場人物

あらすじ

  1. 身延参りの商人が吹雪で迷い、一軒家に宿を請う。妙齢の女・お熊が一人。
  2. 熊の軟膏売りの妻と知り、商人は元吉原の名高い女だったことに気づく。
  3. 心中失敗の足抜け、秘密にしてくれと頼まれ、謝礼の金を見せる——お熊の目が一瞬止まる。
  4. 急に優しく卵酒を勧められ、下戸の商人は表面を舐めるだけ。奥で眠らされ、お熊は里へ酒を買いに出る——。

みどころ

聴くとき

伝三郎が冷めた卵酒を煽る前後。商人の、聞く耳。

結末

  1. 伝三郎が帰宅し、冷めた卵酒を変な味だと文句しつつ飲み干して倒れる。
  2. お熊、商人を殺して金を取る毒酒だったと明かす。会話で覚めた商人は逃げるが体が利かず雪へ。
  3. 毒は亭主へ先に落ち、欲の卵酒が家を壊す——続編『二席目』へ続く型も。

オチ

後家お花の正体はお熊、鉄砲は生きていた伝三郎。幽霊と先の商人に追い詰められ、谷へ落ちる。落ちのなさが後家に重なる。

サゲ

「南無三、二人ははるかの谷へ」——「不釣り合わせなところが後家でございます」

『鰍沢』の二席目・続編系統。親カード『鰍沢』あり。 続編『二席目』として続ける型あり。 黙阿弥作の続編。別題『晦日の月の輪』。一席目の卵酒落ちと混同しない。本線は谷落ち+後家の地口。

ほかに