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文七元結

ぶんしちもっとい

S人情噺江戸長屋吉原親子人情の決着ほろ苦

娘のために借りた金が、橋の上で他人の命に回る。

情景

年の瀬の本所。長屋の冷えと、吉原の灯り。吾妻橋の下を、黒い水が流れる。

登場人物

あらすじ

  1. 腕は立つが博打好きの左官・長兵衛。年の瀬、借金は膨らむ。
  2. 娘のお久が行方知れず——父のために、吉原へ身売りを図っていた。
  3. 女将が長兵衛に五十両を貸し、お久を預かる。期限までに返せねば、女郎にする、と。
  4. 改心した長兵衛が帰路、吾妻橋で若い男が身投げしようとするのを見つける。
  5. 男は近江屋の文七。集金の五十両をすられたと思い、命で詫びるつもりだった——。

みどころ

聴くとき

吾妻橋で、命で詫びるという文七を長兵衛が止める声。

結末

  1. 長兵衛は、お久のために借りた五十両を文七に押しつけ、去る。
  2. 文七が主人に返すと、金はすでに店にあった——囲碁で置き忘れただけだった。
  3. 主人が長兵衛に金を返し、お久を身請けして連れてくる。文七とお久は夫婦となり、元結の店を出す。

オチ

長兵衛が文七に渡した五十両が戻り、お久の身請けと二人の縁につながる。

鋭い地口のサゲは置かず、文七とお久が元結屋を開くところで締める。

ほかに