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三井の大黒

みついのだいこく

別名 · 出世大黒 · 甚五郎 · 左小刀

人情噺江戸普請場商家正体

名前を忘れた居候大工。三時間も鉋を研いだかと思えば、今度は二階で寝てばかり。

情景

神田の普請場。二階のゴロ寝。歳の市前の、端材。

登場人物

あらすじ

  1. 普請場に半纏の男が現れ、仕事にけちをつけて殴られる。
  2. 西の番匠だとわかり棟梁の居候に。名を忘れ「ポン州」と呼ばれる。
  3. 三日研いだ鉋で削った板は、重ねると離れない。
  4. あとは二階で寝る日々。歳の市向けに、彫り物を頼まれる——。

みどころ

聴くとき

鉋の腕を認められてから、歳の市前に端材を渡されるまでの、何もしない居候ぶり。

結末

  1. ポン州は一晩、食事も眠りも取らずに大黒像を彫り上げる。
  2. 三井家の使いが左甚五郎を捜して訪れ、ポン州が自分こそ左甚五郎だと明かす。
  3. 像は運慶作の恵比寿像と対になる大黒として引き取られ、甚五郎は礼金を受け取る。

オチ

鋭い地口のサゲは置かず、怠け者に見えた居候が名工・左甚五郎だったと明かして結ぶ。

講釈由来で、鋭いサゲを置かない型が本線。『守らせたまえ二つかみたち』の句を添える型や、『竹の水仙』へつなぐ型がある。

ほかに