ときそば
別名 · 時うどん
冬の蕎麦屋台。時を尋ねる声が、勘定の拍子へ紛れ込む。
湯気の向こうの屋台。十六文の銭と、夜更けを告げる声。
銭を数える声へ、「今なんどきだい」が入る一拍。
最初の男は時刻の『九つ』を九枚目の銭として使い、一文をごまかす。まねた男は早く来すぎて『四つ』と答えられ、八枚のあとを五から数えたため四文多く払う。
「へい、四つで」「五つ、六つ、七つ……」
三代目柳家小さんが上方の『時うどん』を江戸噺へ移したとされる。上方型では二人の所持金が十五文しかなく、一人が時刻を使って一文ごまかすなど、導入や人物構成に違いがある。