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熊の皮

くまのかわ

滑稽噺江戸夫婦考え

女房から医者への礼を頼まれた甚兵衛が、用向きをきれいに忘れてしまう。

情景

長屋から医者の座敷へ。赤飯の礼を言い出せない甚兵衛の目に、黒い敷物が入る。

登場人物

あらすじ

  1. 仕事を早く終えた甚兵衛が、女房から用事をいくつも頼まれる。
  2. 最後は近所の医者への赤飯の礼。「女房がよろしく」と伝えるよう念を押される。
  3. 医者宅へ着くと、甚兵衛は口上も伝言もきれいに忘れている。
  4. 座敷の黒い敷物が目に入る。

みどころ

聴くとき

女房が伝言を念押しする最初の場面。

結末

  1. 甚兵衛は黒い敷物を見つけ、医者から熊の皮で尻に敷くものだと聞く。
  2. 途端に女房の言葉を思い出し、「ああ、先生、女房がよろしくと」と伝える。
  3. 熊の皮の用途が、夫婦関係をいう慣用句にも重なる。

オチ

熊の皮は「尻に敷く」敷物。尻に敷かれる亭主が、女房の伝言を毛皮の言葉で思い出す。

サゲ

「尻に敷く」——「女房がよろしくと」

古い小咄には艶笑寄りの型がある。圓朝の「八百屋」では脛毛を伏線にする型、熊の皮を煙草入れや巾着に替える型も伝わる。

ほかに