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中村仲蔵

なかむらなかぞう

別名 · 蛇の目傘

A人情噺江戸芝居

役者の血筋を持たない仲蔵に、人気のない斧定九郎が回る。雨宿りの蕎麦屋で、一人の浪人を見た。

情景

忠臣蔵五段目。雨の山崎街道。破れた蛇の目傘から、白塗りの定九郎が現れる。

登場人物

あらすじ

  1. 血筋のない仲蔵は、台詞もわずかな稲荷町から役者の道を上がる。
  2. 端役の台詞が飛んだとき、小声で「忘れました」と團十郎へ伝え、舞台をつなぐ。
  3. 名題になった仲蔵へ、『忠臣蔵』五段目の斧定九郎一役だけが回る。
  4. 妙見様へ日参しても工夫は出ない。夕立の蕎麦屋で、一人の浪人を見る——。

みどころ

聴くとき

大向こうの声が上がらぬまま、定九郎が舞台を退くところ。

結末

  1. 新しい定九郎を客は声もなく見入り、仲蔵はしくじったと思う。
  2. 上方へ逃げようとするところへ使いが来て、團十郎のもとへ戻る。
  3. 團十郎は名演を褒め、以後の定九郎は仲蔵の型になると言う。

オチ

客の沈黙を失敗と思った仲蔵は、褒める師匠の言葉で初めて成功を知る。雨宿りで見た浪人が、いまに残る定九郎の型になった。

團十郎から煙管をもらい、女房の「煙に巻かれないかい」で締める型や、師匠の「役者の神様だ」で締める型がある。

ほかに