← もどる

たちぎれ

たちぎれ

別名 · 線香の立切れ · たちぎれ線香 · 立切れ

色噺江戸・上方主従言葉の転用ほろ苦

花代を線香の長さで数える男が、蔵へ通う女から手紙を待つ。

情景

置屋の灯り。商家の蔵。届かぬ手紙の束と、冷えた畳。

登場人物

あらすじ

  1. 誠実だった若旦那が、芸者・小糸に一目惚れし、店の金まで手をつける。
  2. 親族会議。番頭が蔵に百日閉じ、金の重みを思い知らせる策。
  3. 毎日の手紙は番頭が止め、若旦那の目に届かない。
  4. 八十日で便りが途切れ、百日が明け、改心を口にする——。

みどころ

聴くとき

香の長さ。番頭が渡さなかった紙の、重さ。

結末

  1. 百日明け、若旦那は改心を語り番頭に礼を言う。
  2. 小糸は待ちきれず病み、あるいは身を滅ぼしていた。
  3. 花代を測る線香が途切れた——たちぎれが、命と縁の長さになる。

オチ

花代を測った線香が、仏前で途切れる。縁と命の長さが、たちぎれになる。

サゲ

「仏壇の線香が、たちぎれでございます」

上方ミナミ/江戸深川など地名差。入れ黒子の型あり。暗めの人情。 入れ黒子の異筋あり。三味線の止め方は演者差。本線は仏壇のたちぎれ。

ほかに