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粗忽長屋

そこつながや

S滑稽噺江戸長屋浅草隣人間抜オチ

行き倒れは熊五郎だ、と八五郎。生きている本人まで、その話を信じ込む。

情景

浅草観音の人だかり。役人と行き倒れ。長屋では、生きている熊五郎が戸を開ける。

登場人物

あらすじ

  1. 八五郎が浅草で行き倒れを見る。顔が、隣人の熊五郎にそっくりだと言い張る。
  2. 時間も体調の話も噛み合わないが、八五郎の口は止まらない。
  3. 長屋へ戻り、そこにいる熊五郎へ——「お前はもう亡くなっている」と告げる。
  4. 熊五郎はだんだん言い含められ、二人で死体を引き取りに浅草へ向かう——。

みどころ

聴くとき

八五郎が言い張るたび、熊五郎の返事が少しずつ弱くなるところ。

結末

  1. 熊五郎は死体の顔が少し違うと言うが、八五郎に夜露のせいだと言い含められる。
  2. 二人は手厚く葬ろうと死体を抱き上げ、引き取ろうとする。
  3. 熊五郎は、死体は確かに自分だが、その自分を抱いている自分は誰なのかと首をかしげる。

オチ

生きている熊五郎が目の前の死体を自分だと信じたため、『死んでいる自分』と『抱いている自分』のどちらが自分か分からなくなる。

サゲ

「この死人は俺に違いねえが、抱いている俺は誰だろう」

細かな人物名や言い回しには演者差があるが、本線は八五郎が行き倒れを熊五郎と決めつけ、生きている熊五郎が自分の死体だと信じる型。

ほかに