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泳ぎの医者

およぎのいしゃ

別名 · 畳水練

滑稽噺江戸考え

隣村の藪医者が、豪農の家へ娘の往診に呼ばれる。

情景

村の病間。薬籠。氷の張った川。対岸の村人。畳の上の、手足。

登場人物

あらすじ

  1. 豪農の娘が病み、隣村の新米・甘井羊羹を呼ぶ。噂は腕があやふや。
  2. 一服は効いたように見え、二服で娘は死ぬ。体は焼けただれたように。
  3. 帰宅した作右衛門は激怒。全快のお礼と偽って医者をおびき寄せる。
  4. 縄で巻き、氷の川へ——泳ぎを知らない医者が、岸から岸へ殴られ逃げる——。

みどころ

聴くとき

家に辿りつき、息子の本を見る間。

結末

  1. 医者、ほうほうのていで帰宅。「逃げるぞ、家財をまとめろ」。
  2. 息子が難しい本を読んでいる。傷寒論か——と問う。
  3. 息子「いえ、泳ぎの本でござります」。畳水練が、題を回収する。

オチ

患者を殺した腕より、自分の命を守る泳ぎ。理論だけの医療が、畳水練に映る。

サゲ

「医者には医学書より、およぎの練習だ」

圓朝『畳水練』。本線は誤投薬と水練。口演は稀。 息子が「泳ぎの本」を読む型あり。本線は父が医学書を一喝して泳ぎを命じる(『畳水練』系)。

ほかに