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紀州

きしゅう

別名 · 槌の音 · 鎚の音

滑稽噺江戸江戸城周り地口

将軍継承を決める朝、尾州侯は鍛冶屋の槌の音を自分への吉兆と聞く。

情景

登城の朝。鍛冶屋の槌の音を聞く尾州侯、紀州侯を交えた評定、揺れる胸算用。

登場人物

あらすじ

  1. 幼い将軍の死後、次代を紀州家か尾張家から出す評定が開かれる。
  2. 登城途中、尾州侯は鍛冶屋の槌音を「テンカトル」と聞き、自分への吉兆だと喜ぶ。
  3. 評定で尾州侯は徳が薄いと渋り、周囲に乞われる形を作ろうとする。
  4. 紀州侯も同じく辞退するが、その後の言葉で評定の流れが変わる。

みどころ

聴くとき

尾州侯が登城途中の槌音を「テンカトル」と聞くところ。

結末

  1. 落胆の尾州侯、再び「テンカトル」を聞き、まだ自分かと解釈する。
  2. 直後、鍛冶屋が焼けた鉄を水に差す。
  3. 「キィ…シューゥ」——紀州。占いが、決着を言い当てる。

オチ

「テンカトル」の槌音が、水音の「キシュー」で否定される。地口が将軍継承を言い当てる。

サゲ

「キィ…シューゥ」

別題は「鎚の音」。『定本 落語三百題』の型には尾州侯が「ああ、やっぱり予ではなかった」と嘆く後日談があり、擬音だけで切る型もある。

ほかに